SLEEP FAQ

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快眠に最適な室温とは

更新日:2018/10/01

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夜に安心して眠るためには、寝具選びも大切ですが、寝室内が心地よく眠れる環境であるかどうかも重要です。もし、睡眠時間を十分とっているのになぜか疲労が回復しないとお悩みの方は、もしかすると寝室環境に原因があるかもしれません。心地よく眠るには、寝室内の「温度・湿度」、人と寝具の間の「寝床内環境」が重要になります。

寝室環境とは?

寝室環境とは、その名の通り、寝室の環境のことをいいます。夜ぐっすり眠りたいのは、誰にとっても共通の願いですが、人によって睡眠の質に差が出てしまうのはなぜでしょう。睡眠の質の高低は、実は寝室環境とも大きく関わっており、もし睡眠時間を十分とっているにも関わらず、疲労が抜けてない場合は、寝室の環境に問題があるかもしれません。質の高い睡眠をとるには、リラックスして眠れる環境づくりが大切になりますが、その環境づくりのポイントは「湿度・温度」、「光」、「音」の3つになります。

  • 湿度・温度

    良い睡眠がとれる環境づくりのポイントに「湿度・温度」があります。夏になると汗をかいて夜中に目覚めたり、冬は寒くて眠るまでに時間がかかったりと、寝室の温度によって睡眠の質が左右されてしまいます。室内温度の影響を受けずに、ぐっすり眠るには、温度をコントロールすることが大切で、その理想的な温度は、夏は「25℃」、冬は「15~18℃」が目安。また、湿度が高いとジメジメして寝苦しくなるため、湿度のコントロールしも必要で、1年を通じて50~60%が理想的です。エアコンを使用するなら、夏の冷房なら「25~28℃」、冬の暖房なら「18~22℃」を目安に、温度設定をすると良いでしょう。冬場は寝室内も特に乾燥しやすいので、ベッドの側に加湿器を置いて湿度調整をするとベストです。

  • 寝室内の「光」も睡眠に影響を与えます。室内の照明が明るすぎると、睡眠時に必要なメラトニンの分泌が抑えられるため、眠りにくくなってしまいます。寝室はうっすらと物が見える程度の明るさが理想的です。照明器具も、白い蛍光灯より温かみのある白熱灯の方が、色に温かみもあるのでおすすめで、さらに電球などの光源を覆うカサ(セード)が付いているタイプの方が、光の強さも抑えられるので眠りやすいです。夏場は日の出が早いため、早朝から朝日が差し込みますが、ゆっくり眠りたいなら、光をシャットアウトする遮光カーテンがおすすめです。

  • 快眠には音の静かさも大切です。車の音など外部の騒音が気になるなら、防音対策として厚手のカーテンとレースカーテンを二重掛けにすると良いでしょう。持ち家の場合は、内窓を設置して二重サッシにすると、さらに防音効果も高まります。

寝床内環境とは?

夜ぐっすり眠るには、寝室内の温度や湿度をコントロールするなど、眠りやすい環境を整づくりが大切ですが、もうひとつ「寝床内環境(しんしょうないかんきょう)」を整えることも重要です。寝床内環境とは、人と寝具(敷き布団・掛け布団)との間にできる環境のことです。就寝する際には当然、布団をかけますので、布団の中(寝床内)の温度や湿度も睡眠の質と密接に関係します。温度が33℃、湿度50%が理想的な寝床内環境とされており、湿度が65%を超えはじめると、いわゆる「蒸れ」による不快を感じ眠りづらくなります。心地よく眠るために、寝床内環境をどのように整えて行けば良いのでしょうか。

寝床内環境の整え方

寝具を変えてみる

睡眠中に人は200mlほどの汗をかくといわれています。睡眠中の発汗と共に湿度が上昇し、その結果、蒸れてしまい睡眠の質も低下します。もし現在使っている、寝具(寝間着・パジャマ・シーツ・敷きパッド・防水シーツ・マットレスなど)の素材が、吸放湿性が低い、ボリエステルやアクリルといった化学繊維なら、大量の汗が吸水されずに、寝床内が蒸れて、「高温多湿」状態になってしまい、不快で眠れなくなります。そこで寝汗対策にすぐれた寝具を選ぶ必要がありますが、選ぶ際には次の4つの性質が大切です。 )

寝汗対策にすぐれた性質

  • 吸放湿性(高湿度で水分を吸収し乾燥時に水分を放出する性質)
  • 吸水性(寝汗をしっかい吸い取る性質)
  • 通気性(熱をこもりにくくする性質)
  • 耐久性(洗濯しても劣化しない長持ちする性質

また、寝汗対策にすぐれた材質には、次のようなものがあります。

寝汗対策にすぐれた材質

  • 麻(リネン・ラミー)

    吸水性、吸放湿性、通気性にすぐれており、寝汗をかいてもベタベタすることがありません。天然繊維で強度もあるので、長持ちするのも特徴です。

  • テンセル

    肌触りがシルクのようになめらかなのが特徴。吸水性、吸放湿性が高く、汗を良く吸って発散してくれます。

  • 綿(コットン)

    綿も吸水性、吸放湿性、通気性にすぐれた素材です。強度もあるので長持ちしますが、若干、縮みやすい傾向があります。

冬場の暖房グッズの過度な使用を控える

寒い冬場はできるだけ暖かい環境で眠りたいと、毛布、獣毛パッド、電気毛布、湯たんぽなどを使用しがちです。しかし、使い過ぎは大量の寝汗をかく原因になりますので、使っても1つまたは多くても2つ程度にしておき、過度な使用は控えましょう。

心地よい眠りは「時間」ではなく「質」にあり、質を高めるには、寝室や寝床などの環境を整えることが大切です。「睡眠時間を十分確保しているのになぜか疲れが取れない…」という方、毎日、使用している寝室がどのような環境か、もう一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

睡眠について

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