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寝言を言うのはなぜ?原因や寝言を言う人の特徴、対処法をチェック

更新日:2018/10/01

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睡眠中の寝言は、愉快な言葉や意味不明な言葉を発してしまうことも多く、時には笑い話の種になることもあります。とはいえ、無意識に発せられる寝言に対して「なぜ寝言を喋るのか」「病気の兆候ではないのか」と不安に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。今回は、睡眠中に発する寝言の原因と対処法について詳しく紹介します。

寝言を言うのはなぜ?

寝言とは、人が寝ている間に無意識に発する言葉や音のことです。寝言は日中のストレスや感情を反映すると言われており、笑ったり怒りの言葉を発したりすることもありますが、多くの場合本人はその寝言を覚えていません。
睡眠中に言葉を発してしまう寝言は、「睡眠時随伴症(パラソムニア)」という障害の一種です。睡眠時随伴症とは、睡眠中に起きる異常行動の総称を指す言葉で、寝言以外には夜尿や歯ぎしり、夢遊病(睡眠時遊行症)などが該当します。この睡眠時随伴症は、子供や大人を問わず症状が表れることも多くなっています。

  • 睡眠中に見ている夢に反応して、何かを喋る。
  • 強いストレスや不安感によって、寝言が増える。
  • 眠りが浅く、脳が活動することで言葉を発する。

ひと口に寝言と言っても、寝言を発する原因は様々です。たとえ寝言を喋っていたとしても、「睡眠中に何かを喋っていた」と自覚している方は少なく、家族のような周囲の人間によって知らされることがほとんどでしょう。自覚しにくいうえ、見た目にも原因が解りにくいことから、「なぜ寝言を言うのか」をはっきりと特定するのは難しいことと言えます。ちなみに、寝言は人間だけではなく動物にもよく見られる症状で、犬や猫が睡眠中に鳴き声を発することもしばしばです。飼っている犬や猫が、寝言を発する所を見た、聞いたという飼い主の方も多いことでしょう。

寝言を言うのは危険な症状?

障害の一種と書くと、寝言は危ない病気と思いがちですが、すべてが危険というわけではありません。
例えば、乳幼児のような子供は、起床中に起きた出来事を頭の中で整理している際に寝言を発します。身体の成長に伴って発しているものなので、ほとんどの場合は寝言も自然に治ります。子供の寝言は夜泣きと同じく、成長で治る一過性のものと認識しても良いでしょう。また、大人であっても眠りが浅くなるタイミング(朝方やレム睡眠時など)は、脳が活動しています。この状態は、誰でも寝言を発しやすくなるため、たとえ寝言を発していてもそこまで心配をする必要はありません。
とはいえ、寝言の頻度が極端に多かったり、声が大きかったりする場合は、精神や肉体的に強いストレスを受けていることも考えられます。このほか、「睡眠時無呼吸症候群」や「ナルコレプシー」のような何かしらの病気を患っている可能性もあるので、注意が必要です。いびきと同様に、大きな寝言は周囲の人の睡眠環境に悪影響を及ぼすことも多く、本人や家族のためにも寝言の対策を心掛けた方が良いでしょう。

寝言を改善する方法

  • 快眠できる環境を作る

    強いストレスによって寝言を発している場合は、睡眠環境を整えることで寝言を改善できる可能性があります。使用している寝具を新しいものに買い替えたり、寝室の温度や湿度を調節したり、ぐっすりと眠れるように配慮しましょう。寝苦しい環境化においては、眠りも浅くなりやすく、寝言の頻度が増えてしまうことも考えられます。

  • 生活習慣の改善を試みる

    このほか、生活習慣の改善を試みるのも良い方法でしょう。食生活や栄養バランスの改善、運動不足の解消なども質の高い睡眠のために欠かせない取組みです。眠る前にアロマを焚いたり、リラックスできる音楽を聴いたり、睡眠の質を高める対策を行いましょう。反対に、眠る前にカフェインを摂取したり、高温の湯に浸かったりするような、睡眠の質を下げてしまう行為は控えた方が賢明です。

今回は、寝言の主な原因や危険性、具体的な対策について紹介しました。夜によく眠れないと感じる方の中には「自分が睡眠中に寝言を喋っていないか不安だ」、「自分がどんな寝言を発しているか知りたい」という方も少なくないかもしれません。
個人で寝言の原因を探り、改善を行うのが難しい場合は、睡眠に関する専門医に相談を検討するのも手です。寝言を初めとした睡眠時随伴症や睡眠障害の治療を担う医療機関は数多く存在します。医療機関に相談をすることで、個人で対策を行うよりも確実性の高い治療を行うことができるでしょう。通える距離に睡眠時随伴症を扱う専門の医療機関が無い場合は、神経科や精神科、神経内科でも相談を行うことができます。

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