SLEEP FAQ

Q

理想的な枕の高さとは?正しい枕の選び方

更新日:2023/09/28

A

寝ている最中に呼吸が苦しくなったり、目覚めてから首が痛くなったりというような経験をしたことはありませんか。
その原因はもしかしたら枕の高さにあるかもしれません。ここでは、理想的な枕の高さについて考えてみましょう。

理想的な枕の高さとは

成人の頭部の重さは体重の1/10ほどあるといわれています。

この重たい頭部を、立っている間は頸椎という首の骨が支えていますが、寝ている間は枕がその役割を担います。
頭部の重さで枕は沈みますが、そうしたときに頚椎を支えるだけの高さをもつ枕が必要になります。

このように、寝ている間にも体に負担がかからないよう姿勢を正しく保てるのが、理想的な枕の高さなのです。

頚椎(けいつい)をしっかり支える枕の高さ

体格や骨格によって異なりますが、仰向けに寝たときのマットレスと後頭部から首にかけてのすき間は1〜6cmほどになると言われています。
枕はそのすき間を埋めて、立ち姿勢に近い自然な体勢を保つ役割をします。
そのためには、すき間を埋めてしっかり密着している状態にする高さが必要です。

立っているときの姿勢がとれる枕の高さ

横向き寝の場合、首の骨が頭から背中にかけてまっすぐになる高さが理想です。立っているときをイメージして、寝ている間もその姿勢をキープできるような高さの枕を選びましょう。

枕の高さが合わないことで発生する体の不調

枕が高すぎると頭痛の原因になることがあります。それは、首の後ろのうなじ部分にある頸部(けいぶ)が圧迫され血流が悪くなるからです。
肩や首の筋肉への負担から肩がこったり、腰とお尻の辺りに荷重がかかりすぎて寝返りがうちにくくなり、腰痛になることもあります。
また、顎が引けた状態になるので気道が狭くなり、呼吸がしにくくなっていびきをかいたり、寝苦しい状態になります。

枕が低すぎる場合は、頭部の荷重を支えることができず、肩に負担がかかり、肩こりや寝違えを起こすことがあります。

高すぎる枕

低すぎる枕

最適な高さの枕選び

お店で試してから購入した枕でも、家で普段使っているマットレスや布団の上で使うとなんだかしっくりこない...と感じることがあります。
下に敷く寝具の硬さ・柔らかさによっても、快適な枕の高さが変わってくるのです。
最近では、自分で高さ調節をすることを前提とした様々な枕が登場しています。

できれば自分で調節が可能な枕を選び、実際に使用しながら「呼吸が楽にできるか」、「肩や腰に荷重が集中していないか」、「あごが上がり過ぎていないか、下がり過ぎでないか」等をチェックしながら、枕の高さを決めていきましょう。

高さ調節ができる枕

高さ調節ができる枕を選んでおけば、使用しながら自分にあった高さにしていくことが出来ます。
調整用のシートで枕全体の高さを段階的に変えることができるものをはじめ、仰向け寝・横向き寝に対応できるよう中央部を柔らかく両側を硬めにした枕や、枕内部がゾーン分けされており、各部分の詰物量を自分で調節できる枕もあります。

横向き寝専用の枕

いびきの有効な対策のひとつに「横向き寝」があります。
横向き寝専用の枕には、肩への圧迫を軽減して横向きの寝姿勢が楽に取れる形状の枕や、エアークッションを内蔵し、自分で枕の高さを調節できるものもあります。
横向き寝で肩が辛い方や、いびきでお悩みの方はこちらを検討しても良いかもしれません。

枕の高さが合わないと、様々な体の不調や睡眠不足の原因となります。
ここでご紹介した情報を参考に、自分にあった枕を見つけてください。

枕について

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